*「東京迂回路研究」は、平成28年度をもって3ヶ年の事業を終了いたしました。
2016年度プログラム
もやもやフィールドワーク
平成26年度より、「東京迂回路研究」のプログラムのひとつとして実施してきた「もやもやフィールドワーク」。 東京都および国内各地の、医療・福祉施設、当事者団体、ケアに関わる団体等を訪問し、活動の参与観察や関係者への聞き取りを行う「調査編」と、その調査で得られた見解や視点を参加者と共有し、ともに話し合い考える「報告と対話編」からなる 研究プロジェクトです。調査・報告・対話・分析のサイクルを通じ、さまざまな場を捉え直すことを試みています。
現場から言葉をつむぐゼミナール
「東京迂回路研究」では、「対話型実践研究」として、多様な人々と共に考えることを通じて、自らの「当たり前」としている視点に気づき、他者の視点を組み入れ、新たな視点からものごとを捉え直すこと、そうしていままで見えていなかったありようを明らかにし、丁寧に言葉にすることを大切にしています。
「自らの活動を客観的に捉え、言語化し、他者に伝えていくこと」。こうしたアプローチは、多くの人にとって、人生の様々な場面で必要とされることではないでしょうか。
そこで、今回のゼミナールでは、ケア、アート、教育、地域、家庭や職場などの多様な人々が関わり合う分野で、参加者自身が関心を寄せる活動や現場について「他者と共に考え、言葉にすること」に取り組んでみたいという人を募集します。毎回、レクチャーとワークからなる、実践的な講義を行います。
東京迂回路研究オープンラボ
ひとりひとり異なる私たち。多様な背景や経験を抱える者が共にあるとき、「伝わらなさ」がその間に立ちはだかることがあります。伝わらないことの前に、人はとても不安になります。寂しい思いもします。伝えることを諦めてしまうかもしれません。結果、孤立が生じることもあるでしょう。しかし、人はずっと孤立したままでは生きていけません。それであれば、伝わらなさを認めたうえで、そこからはじまる関係を一緒に探求していくことが必要なのではないでしょうか。
テーマは「言葉を交わし、言葉をつむぐ、5日間」。活動報告とディスカッション、ワークショップやライブなどの特別企画をとおし、「言葉を交わすこと」、「言葉をつむぐこと」を体感し、そのありようについて考えます。
「JOURNAL 東京迂回路研究 3」発行記念イベント
東京迂回路研究では、毎年、1年間の活動報告と、論考をまとめたジャーナルを発行しています。
2017年3月に発行する第3号では、 今年度、テーマ「迂回路をつくる」のもと取り組んだ「もやもやフィールドワーク調査編・報告と対話編」「ゼミナール」「オープンラボ」などの各プログラムと、3年間の活動を経て見えてきた「対話型実践研究」のありようについて振り返り、文章にまとめることを試みました。 本ジャーナルの発行を記念し、その内容の一端を体感いただくイベントを開催します。
JOURNAL 東京迂回路研究 3
本冊子「JOURNAL 東京迂回路研究 3」は、「迂回路」をめぐる旅路で出会い、対話し、考え、見出したことを表すことを目的に制作した記録集の第3巻です。
「迂回路をさぐる」、「迂回路をつなぐ」2年間を経て、「迂回路をつくる」ことに取り組んだ1年間。旅するなかで出会う人々と関わり合いながら、「こうもありえる」というありようを発見していく旅路。それは、創造性に満ちた、多様性の時代を生きていく希望を感じる旅路だったように思います。しかしこれはあくまで、私たちの旅の記録です。あなた自身にも、あなた自身の「迂回路」をさぐり、つなぎ、つくる旅を、してみてほしいと、私たちは考えています。本冊子を手にとったすべての人にとってこの記録が、私たちと共に、あなた自身の「迂回路」とは何かを問い、「迂回路」をめぐる旅に出るきっかけとなれば幸いです。
2015年度プログラム
もやもやフィールドワーク
東京都および近郊エリアの、医療・福祉施設、当事者団体、ケアに関わる団体等を訪問し、活動の参与観察や関係者への聞き取りを行う「調査編」と、その調査で得られた見解や視点を参加者と共有し、ともに話し合い考える「報告と対話編」、研究者をゲストに招き、理論的・方法論的な視座から考察を深める「分析編」からなる研究プロジェクトです。調査・報告・対話・分析のサイクルを通じ、さまざまな場を捉え直すことを試みています。
フォーラム「対話は可能か?」
多様な人が共に生きている東京。障害、ケア、労働、住処、ジェンダーやセクシュアリティ、国籍――その多様さゆえに、人々は日々、複層的な境界線を引き、引かれ、暮らしています。境界線は、ときに人を守りもしますが、孤立や分断、生きづらさを生み出すこともあるでしょう。異なる生を歩むわたしたちは、いかに「共に」あることができるのか。そこにはどのような「対話」が必要となるのか。
「対話は可能か?」ーー介護士、詩人、研究者、写真家、美術家、プロジェクトディレクター、“おばちゃん”らによるトークセッションや対談、ライブなどを通じ、いまこの社会にあるわたしたちが、共に生きるということを体感し、そのありようについて考える3日間のフォーラムを開催します。
JOURNAL 東京迂回路研究2
本冊子「JOURNAL 東京迂回路研究 2」は、「迂回路をさぐる」旅路で出会い、対話し、考え、見出したことを表すことを目的に制作した記録集の第2巻です。今年度は「迂回路をさぐる」ことに加え、「迂回路をつなぐ」という、旅するなかで出会った人々の言葉を運び、伝え、新たな回路が生まれる種をまくような作業も始まりました。道と道がつながること。それは、これまでたどり着くことができなかった光景をみることをも、可能にするかもしれません。本冊子を手にとったすべての人にとってこの記録が、私たちと共に、あなた自身の「迂回路をさぐる」そして、「迂回路をつなぐ」きっかけとなれば幸いです。
2014年度プログラム
もやもやフィールドワーク
東京都および近郊エリアの、医療・福祉施設、当事者団体、ケアに関わる団体等を訪問し、活動の参与観察や関係者への聞き取りを行う「調査編」と、その調査で得られた見解や視点を参加者と共有し、ともに話し合い考える「報告と対話編」からなる研究プロジェクトです。
トークシリーズ「迂回路をさぐる」
映画、ダンス、音楽、造形活動、雑誌編集など、アートの様々な手法を通じ、多様な現場で人と関わりあいながら活動を展開しているゲストの事例報告と、対話を通じ、今わたしたちの問いについて考えるトークシリーズ。
東京迂回路会議
障害、ケア、労働、住処、ジェンダーやセクシュアリティ、国籍……社会とそこにある諸問題を、多様性や境界という視点から捉え直すとき、見えてくるものとは? さまざまな対話や表現が生まれる場に関わるパネリストとともに考え、対話する「東京迂回路会議」を実施いたします。
JOURNAL 東京迂回路研究1
本冊子「Journal 東京迂回路研究」は、「迂回路をさぐる」旅路で出会い、対話し、考え、見出したことを表すことを目的に制作した、記録集です。旅の記録は、それに触れた人に新たな世界を提示するとともに、旅へ誘う力があるように思います。すでに旅路で出会った方も、本冊子を手にとったすべての方にとってこの記録が、私たちとともに、あなた自身の「迂回路をさぐる」旅のきっかけとなれば幸いです。