多様性と境界に関する対話と表現の研究所

アートカウンシル東京

オープンラボへの集中連載⑤『スライドショー&ライブ「詩・写真・声ーここから言葉をつむぐということ」』

2016年10月20日

東京迂回路研究「オープンラボ」、開催まであと1週間ほどとなりました。今年度最大のイベントとして行われるこの企画について、今回も、連載という形で紹介していきたいと思います。
第5回の今回は、10月29日に実施するプログラム5『スライドショー&ライブ「詩・写真・声ーここから言葉をつむぐということ」』について。

 

プログラム5:スライドショー&ライブ「詩・写真・声ーここから言葉をつむぐということ」は、プログラム4のワークショップで生まれた詩の朗読と、齋藤陽道さんの写真のスライドショー、ライブを行う企画です。

ライブのゲストにお迎えするのは、声のアーティスト山崎阿弥さん

そのパフォーマンス映像は、こちらでご覧いただけます。

この企画のはじまりは、写真家の齋藤陽道さんの、「写真も声だと信じたいんです」という言葉でした。

齋藤さんにはこの2年、ジャーナル掲載写真の撮りおろしや、昨年のフォーラム出演など、さまざまなかたちでご一緒いただき、そのときどきのテーマについて対話を積み重ねてきました。

障害や境界、異なるものどうしの対話、その難しさや、そこに垣間見える希望について。

齋藤さんの写真のもつ、圧倒的な力。それが、声なのだと思います。それを私は十分に言語化することはできませんが、とても惹きつけられます。

生まれた時からほとんど耳が聞こえないという齋藤さんの、発する声。

その声を、聴きたいと思います。

その声に、応えたくなります。

齋藤さんの写真は、観る人の言葉を引き出す写真のように思います。

そこで今回、お互いの言葉を引き出し、詩作するワークショップ(「こころのたねとして」)を行うにあたり、齋藤さんの写真がその場所にあったら、と考えました。

*プログラム4『ワークショップ「こころのたねとして:齋藤陽道さんの写真から@東京迂回路研究」』では、タイトルのとおり、齋藤陽道さんの写真から、想起されることをインタビューしあう時間を持ちます。

プログラム5では、その写真から引き出された言葉から生まれた詩を軸に、パフォーマンスを展開します。

前半は齋藤さんに提供いただいた作品のスライドショーを行います。

そして、その前で、詩の朗読を行います。

後半は、声のアーティスト、山崎阿弥さんのパフォーマンスです。

詩を素材に、齋藤さんの写真と、空間と呼応しながら、音を奏でていただければと思っています。

ここに立ち現れる光景は、企画者である私たちも含め、まだ誰も見たことがないものになると思います。

写真という声。写真から引き出さた言葉。言葉から生まれた詩。詩を語る声。詩からつむがれる音声・・・この世界には、いろんな声がある。

さまざまな声が重なり合い、響き合い、このとき、この場所にしかない光景が立ち現れる場。

そんな場に立会いに、ぜひお越しください。

*「東京迂回路研究 オープンラボ」プログラム詳細、お申し込みはこちらへ

(井尻貴子)

★これまでの連載
①プログラム1『オープンミーティング&ワークショップ「ハーモニー」』

②プログラム2『中間報告&ワークショップ「もやもやフィールドワーク調査編:ハーモニー」』

③プログラム3『活動報告&ディスカッション「東京迂回路研究」』

④『ワークショップ「こころのたねとして:齋藤陽道さんの写真から@東京迂回路研究」』