東京迂回路研究「オープンラボ」、開催まであと1週間ほどとなりました。今年度最大のイベントとして行われるこの企画について、今回も、連載という形で紹介していきたいと思います。
第5回の今回は、10月29日に実施するプログラム5『スライドショー&ライブ「詩・写真・声ーここから言葉をつむぐということ」』について。
プログラム5:スライドショー&ライブ「詩・写真・声ーここから言葉をつむぐということ」は、プログラム4のワークショップで生まれた詩の朗読と、齋藤陽道さんの写真のスライドショー、ライブを行う企画です。
ライブのゲストにお迎えするのは、声のアーティスト山崎阿弥さん。
そのパフォーマンス映像は、こちらでご覧いただけます。
この企画のはじまりは、写真家の齋藤陽道さんの、「写真も声だと信じたいんです」という言葉でした。
齋藤さんにはこの2年、ジャーナル掲載写真の撮りおろしや、昨年のフォーラム出演など、さまざまなかたちでご一緒いただき、そのときどきのテーマについて対話を積み重ねてきました。
障害や境界、異なるものどうしの対話、その難しさや、そこに垣間見える希望について。
齋藤さんの写真のもつ、圧倒的な力。それが、声なのだと思います。それを私は十分に言語化することはできませんが、とても惹きつけられます。
生まれた時からほとんど耳が聞こえないという齋藤さんの、発する声。
その声を、聴きたいと思います。
その声に、応えたくなります。
齋藤さんの写真は、観る人の言葉を引き出す写真のように思います。
そこで今回、お互いの言葉を引き出し、詩作するワークショップ(「こころのたねとして」)を行うにあたり、齋藤さんの写真がその場所にあったら、と考えました。
*プログラム4『ワークショップ「こころのたねとして:齋藤陽道さんの写真から@東京迂回路研究」』では、タイトルのとおり、齋藤陽道さんの写真から、想起されることをインタビューしあう時間を持ちます。
プログラム5では、その写真から引き出された言葉から生まれた詩を軸に、パフォーマンスを展開します。
前半は齋藤さんに提供いただいた作品のスライドショーを行います。
そして、その前で、詩の朗読を行います。
後半は、声のアーティスト、山崎阿弥さんのパフォーマンスです。
詩を素材に、齋藤さんの写真と、空間と呼応しながら、音を奏でていただければと思っています。
ここに立ち現れる光景は、企画者である私たちも含め、まだ誰も見たことがないものになると思います。
写真という声。写真から引き出さた言葉。言葉から生まれた詩。詩を語る声。詩からつむがれる音声・・・この世界には、いろんな声がある。
さまざまな声が重なり合い、響き合い、このとき、この場所にしかない光景が立ち現れる場。
そんな場に立会いに、ぜひお越しください。
*「東京迂回路研究 オープンラボ」プログラム詳細、お申し込みはこちらへ
(井尻貴子)
★これまでの連載
①プログラム1『オープンミーティング&ワークショップ「ハーモニー」』
②プログラム2『中間報告&ワークショップ「もやもやフィールドワーク調査編:ハーモニー」』
③プログラム3『活動報告&ディスカッション「東京迂回路研究」』
④『ワークショップ「こころのたねとして:齋藤陽道さんの写真から@東京迂回路研究」』