多様性と境界に関する対話と表現の研究所

アートカウンシル東京

オープンラボへの集中連載③『活動報告&ディスカッション「東京迂回路研究」』

2016年10月20日

東京迂回路研究「オープンラボ」、開催まであと1週間となりました。今年度最大のイベントとして行われるこの企画について、今回も、連載という形で紹介していきたいと思います。
第3回の今回は、10月28日に実施するプログラム3『活動報告&ディスカッション「東京迂回路研究」』について。

★これまでの連載
①プログラム1『オープンミーティング&ワークショップ「ハーモニー」』

②プログラム2『中間報告&ワークショップ「もやもやフィールドワーク調査編:ハーモニー」』

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活動報告&ディスカッション「東京迂回路研究」では、平成26年度より開始したプロジェクト「東京迂回路研究」の今年度事業を中心に、その活動について報告し、参加者のみなさまとディスカッションを行います。

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私たちが、「東京迂回路研究」というプロジェクトを始めて、今年で3年目。
「社会における人々の〈多様性〉と〈境界〉に関する諸問題に対し、調査・研究・対話を通じて、“生き抜くための技法”としての〈迂回路〉を探求する」ことを掲げて、活動してきました。

テーマは、
1年目は「迂回路をさぐる」。
2年目は「迂回路をつなぐ」。
そして、3年目の今年は「迂回路をつくる」。

では、生き抜くための「迂回路」とは何か?
実は私たち自身も、最初からわかって始めたわけではありません。活動を通じて様々な人と出会い、対話を重ねるなかで、「迂回路」という言葉が意味するものに何度も立ち返ってきました。その道のりで徐々にわかりつつあるのは、「迂回路」とは、行き止まりに突き当たった人々が脇に逸れて新たに開拓する道なのではなく、日常の中における自分と他者の関係、そして自分と自分の関係が変わることで、他者との間に立ち現れてくるような道なのではないか、ということです。

今年度事業の柱である、「もやもやフィールドワーク」、「現場から言葉をつむぐゼミナール」、そして「東京迂回路研究オープンラボ」では、こうした「迂回路」のありようを、具体的な事業のなかで展開しようと試みています。ふだんはなかなかまとめてお話する機会のない「東京迂回路研究」の活動と、それを通じて感じ、考えてきたことについて、じっくりご報告します。

また、後半は、参加者のみなさまとのディスカッションを行います。
私たちを取り巻く状況は、日々、刻々と変わっています。近年、「多様性」という言葉のもとに、多様な人々が共に生きる社会を目指したさまざまな取り組みがおこなわれるようにもなりました。そんななか、今、この場所で、「迂回路」を研究することの意味とは何か。これからどこへ向かうのか。みなさんと一緒に語り、考える時間をもてたらと思っています。
ご参加、お待ちしています!

(三宅博子)

*「東京迂回路研究 オープンラボ」プログラム詳細、お申し込みはこちらへ